2011年 01月 06日
JR神戸駅の貴賓室の中の写真
JR神戸駅の貴賓室
ちょうど読んだ本の中にその時にJR神戸駅の2階で撮った写真のことが
でてきたので、もっとよく写真を見てみたいと再訪しました。
でも、貴賓室はガラスの扉が透明な粘着テープでしっかりと
貼り付けられており、中には入れず、中は暗いので撮影も結局
満足できるものになりませんでした。(^^;
写真の下に説明書きのようなものがあるのですが、それを読みたかったです~
その時の記述があるのは「松方・金子物語」
時は日露戦争のさ中。
東郷司令長官は3回にわたる旅順港封鎖作業のあと、迫るバルチック艦隊との
決戦に備え、主力艦の修理、手入れのため一時、故国に帰った時のことです。
神戸港に上陸した東郷司令長官一行を市民が熱烈歓迎し市民歓迎会場に
決まったのが日本でも最もモダンといわれ、斬新な設備を誇った
神戸駅階上のミカド食堂でした。
明治37年12月26日、市民は熱狂し日の丸を振って一行を出迎えたといいます。
出迎えた市民の中に松方幸二郎、金子直吉の姿もありました。
そしてこのJR神戸駅階上のミカド食堂でよりぬきのコックによる
最上の西洋料理が出され、官民合同の大歓迎会が催されました。
この時の写真がこれです。
東郷司令長官を中心に左右にならぶ加藤友三郎、島村速雄、上村彦之丞、
秋山真之らを撮影した写真です。
なんと秋山真之もこの神戸駅階上での写真に映っているのですね!
本の記述を抜き出してみると
「小柄で柔和な風容のうちに威厳を備えた東郷、白哲の顔と長躯の人は
知謀の固り加藤と島村、沈着果断の相が眉宇にみなぎる上村、そして
俊敏はやぶさの如き名参謀秋山、いずれも勝って驕らざる古武士的風格
から発する気迫が、半世紀後の今日、なお見る者にひしひし迫ってくる。」
とあります。
この本が書かれたのは昭和35年ですので、今現在から考えると
約1世紀前ということになりますね。
司馬遼太郎「坂の上の雲」でおなじみの秋山真之は一番右に映っています。
「松方・金子物語」を読まれましたか? 海軍のお偉方
が多く来神されたのも川重と神戸港が隆盛だったから
でしょう。今から考えれば神戸が栄華を誇っていた時
でしょうね。残念ながら今後この栄華は神戸に戻って
来ないでしょうね。残念ながら情けなく寂しい事です。
「東郷司令長官は3回にわたる旅順港封鎖作業に成功」と書かれていますが、3回の作戦はいづれも失敗しています。該当部分ご訂正頂ければと思います。
封鎖作戦はいずれも失敗でしたね。
この本に「3回にわたる旅順港封鎖作業に成功」
と書かれていたので首をかしげながらも一部
沈船したことをいっているのかと思いましたが
ここはやっぱり成功じゃないですね。
「成功」の記述ははずしたいと思います。
ありがとうございました。