2010年 03月 02日
神戸短編小説集 バラード 田中良平
5編の短編小説から成り立ち、
第一編 メリケン波止場
父が船員の少女の戦前、戦後の物語
第二編 天女たちの美術館
世良美術館長の世良巨絵と小磯良平の話。
小磯良平の絵の「斉唱」の面影をめぐって。
第三編 光芒
トアロードにあった「バー木犀」のママとのロマンス
第四編 G線のめぐり逢い
「バー木犀」のママと30年後G線で会う約束は。。。、
第五編 愛しのホテル
神戸っ子が愛して止まない「オリエンタルホテル」の話
かつてのオリエンタルホテルに勤めていたホテルマンの回想と
「バー木犀」のママとのエピソードを絡ませて。
舞台が神戸ですから馴染みの名前がいっぱい出てきて
楽しいですね~
田中さんは神戸に関る小説やドラマ、映画が少ないとの思いで
素敵な短編小説を書かれました。
「あとがきー神戸に恋して」の中で、
神戸はいつも「素敵、ハイカラ、モダン、おしゃれ」なのになぜか街の空気が
うまく伝わらない気がする。
田中さんは、そんな思いで登場する男女と神戸の街なみも恋の渦に
巻き込んでみましたとおっしゃっています。
最後に、
「横恋慕の眼差しのせいか、震災後の神戸はメイクが濃く見えてなりません。
神戸は永遠に、薄化粧の美しさであってほしいと願うのです。」
この街が大好きな方が書かれた小説ですね。

