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神戸百景の随想 NO.19 白鶴美術館

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19 白鶴美術館

戦前 この住吉川の渓谷が翠松の深い並木におうわれていた
という事を 当時を知っている人達は想い起すはずである。
そしてその風情がこの美術館を一段といい環境に置いていたのである。
今でもそう思ってよく見れば 何処かに面影が残っていなくもない。
何も白鶴美術館自体は変わってはいない。 
その後 内容は充実したであろうし 整備もされている。
その上に加えて途中の風景や裏山や谷の風情が
 ここの庭園の役目をしていたのである。
現在の美術館の姿は ちょうど気取った上流夫人が荒れはてた庭に
放り出されているといった工合に てれくさそうにもみえるのである。
神戸は何処もかしこも年々むき出しに洗い出されてゆく。
何も神戸ばかりではない。
日本人は国つくり 街つくりが下手なのだ。
それでもここは神戸名所としては内容外観ともに神戸には
すぎたものであるといえなくもない。
神戸が大きくなったばっかりに。

洋画家 小磯良平


編集者の森本さんがおっしゃるのには、随想をお願いするのに
誰がどの絵をというのは決まっていなかったそうです。
どこでもいいですからお願いしますといって、選んでもらった
そうなのですが、小磯さんは、じゃ一番自宅に
近いのでということでここを選ばれたそうです。
by kobeport | 2008-12-06 00:23 | 神戸 | Comments(0)