2006年 07月 29日
移情閣の金唐紙
光が当たって柔らかい豪華な雰囲気に満ちています。
この金唐紙が復元されたのも偶然のことだったようです。
明石海峡大橋の建設のため、移情閣も解体移動されることになりました。
その時、一つのカーテンフックの裏から古い壁紙が発見されました。
緑色の地に茶色の唐草模様の壁紙でした。
誰も気にもとめず古い壁紙ということでかたずけられそうになったところに、当時県の教育委員会に昭和59年小樽の旧日本郵船のビルで金唐紙の復元にかかわった村上裕道さんという方がおられたのです。
村上氏と学識経験者の方々の努力でこれが明治、大正時代に一世を風靡した金唐紙であると判定されました。
この移情閣の創建当時はこの金唐紙が使われ室内は光輝いていたのです。
歴史の発見というのはこんな偶然で見つけられることが多いですね。
ということは、本当にびっくり仰天するような歴史上の事実でも、それを見抜ける人がいなかったために日の目を見ずに埋もれてしまうものがもっともっと多いということでしょう。