2014年 08月 01日
神戸ゆかりの有名人 成田一徹さん
成田一徹さん。
惜しくも2012年10月に亡くなられました。
まだまだ神戸の風景を人を、建物を切り絵で描いてほしかったです。
「神戸の残り香」の裏表紙に、新開地の会場でサインしていただきました。
切り絵もすばらしかったですが、切り絵に添えられた文章が
またいいのです。
一徹さんの妹さんがおっしゃられていたそうですが、小さいころから
詩が大好きでよく大きな声で朗読されていたそうです。
そんなところから言葉を磨く術も心得ておられたのでしょう。
私が好きなのは、「神戸の残り香」の一番最初に出てくる
大阪商船三井船舶ビルの項です。
一徹さんは大震災の直後、この建物の安否を確かめるために
旧居留地へ行かれました。
そしてこの泰然とたたずむビルをみて、胸が熱くなったと書かれています。
ビルの高みから声が聞こえたような気がしたとか。
「どっこい、生きとるで」
この声の主は商船三井ビルの最上階のライオンが地上に向かって吠えていたのです。
私は商船三井ビルの前を通る時、いつもライオンを見上げます。
一徹さんは本当に神戸を愛した方でした。
主題が「神戸の残り香」で地元なのか、滑らかで分りやすいものでした。
神戸以外の絵も入ってますが誰かが編集されたのでしょう。
嬉しかったのは「コウベハイボール」の河村さんが一番に出て来ることだ
私が成田さんに威張れるのは「コウベハイボール」での先輩という事です
(尤も私の方が一回りほど年長だから当然だが)ヒシヤも出てましたね。
いずれにしても逝かれたのが早過ぎます。今にして思えば一緒にもっと
飲み語り合えなかったのが残念です。幸い奥さまとは文通があり展示会
などがあれば知らせてくれます。有難いことです。
よくぞ神戸動画館、これを撮ってくださったという思いです。
またのさんとコウベハイボールのお話はいつも感動します。
私はまたのさんを通してコウベハイボールの河村さんの
たたずまい、所作を創造します。
そして成田さんが素晴らしい切り絵に残してくださいました。
成田さんの切り絵、そして成田さんが残してくれた神戸の残り香。
神戸の永遠の宝です!